映画の「座頭市」シリーズまとめ、意外に知らない海外リメイク版

■ 座頭市(勝新太郎 26作品のシリーズ)

原作は子母澤寛が1948年に発表したものが原作で、1962年より勝新太郎主演で始まったシリーズ作品は、全26作品のシリーズとなりました。
兇状持ちとして凶悪な罪を犯したという盲目の侠客で、座頭という盲人の階級であった市という男が全国を旅をしていく物語です。

市は盲目でありながら驚異的な抜刀術を誇り悪人との戦いを繰り広げていく事で、このシリーズは大人気作品となり多くの人を魅了してきました。
勝新太郎といえばこの作品といわれるほどに、役者としてだけではなく監督としても座頭市に関わってきた勝新太郎の代表作となったのがこのシリーズです。

座頭市は海外での評価も高く、キューバではキューバ革命以降アメリカのハリウッド映画の輸入を禁じられたため日本映画が多く輸入された事などから座頭市のファンも多く、多くの映画監督に影響を与えるなど沢山の人を魅了した作品群となったのがこのシリーズです。


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■ ブラインド・フューリー(1989年アメリカ、トライスター・ピクチャーズ)

座頭市のアメリカによるリメイク版で、勝プロダクションから正式に許可を得て作られた作品です。 ベトナム戦争での戦場で視力を失った主人公は、助けてくれた村の人に剣を教わった後、戦友の息子に会うために久しぶりにアメリカに帰ってくる。

しかし少年は悪の組織に誘拐されてしまい男は救出に向かう事になる。盲目の男が悪者をやっつけていくというストーリー展開は、勝新太郎のシリーズへのオマージュという所で、ストーリーの大きな骨格はそのままという事が特徴です。
ベトナム戦争から帰ってきた男が見せる大立ち回りなども見どころの作品になっています。

ブラインド・フューリー | 映画情報のぴあ映画生活


■座頭市(2003年) ビートたけし

勝新太郎の座頭市シリーズを題材にしていますが「盲目でありながら剣の達人」という設定以外の所は、勝新太郎の座頭市シリーズや原作とも関連のないものとなっています。
この作品では監督・脚本・主演の市を全てビートたけしがつとめ、映像の中の市は時代劇でありながら真っ白に近い金髪で撮影に挑んだ事などからも話題となりました。


宿場町で出会った訳ありの人々が交錯していくストーリーで、復讐に燃える姉妹や農民達と出会った事から市がヤクザに立ち向かってゆきます。

大殺陣あり、出演者全てが下駄でタップダンスを踊るシーンありで、タップダンスのシーンでは大きな話題を集めて国内外で多くの賞に輝くなど北野武監督の作品の中でも大ヒットとなったおすすめ作品です。


■ICHI(2008年) 綾瀬はるか

女座頭の市を綾瀬はるかが主演を務めた作品です。

近寄る者を切り捨てながら生きてきた孤高の女性の市は、あらゆる人との関わりを避けながら旅をしていました。

とある宿場町にたどり着いた所で浪人藤平と出会う事で惹かれ合いながらも、虎次(窪塚洋介)と万鬼(中村獅童)の争いに巻き込まれていってしまいます。
激しいアクションは爽快で綾瀬はるかの美しさと強さが見ものの作品になっています。


アクションだけでなく泣けるシーンもあり、殺陣ばかりの時代劇とはまた違ったものになっていて、綾瀬はるかの違った一面を見れる事からもおすすめの作品です。


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■座頭市 THE LAST (2010年) 香取慎吾

快活な印象のある国民的アイドルの香取慎吾を主演に迎え、「座頭市」シリーズの最終作として作られた作品です。
平穏な暮らしを求める座頭市とその妻に、最後の敵が立ちはだかり…。


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